発電用

一軸型コンバインドサイクル発電

ガスタービン・コンバインド・サイクル発電(CCGT)はガスタービン(GT)の排気ガスのエネルギーを回収して蒸気を作り蒸気タービン(ST)を駆動させるものです。発電所は、これにより高効率、 少ない資金で素早く建設を成し遂げることができます。

多軸型機器はGTとSTに異なった発電機が必要であり設置面積や 大きな施設が必要になり、GTとSTで同じ発電機を駆動する一軸型CCGTが出てきました。一軸型は一体結合の軸直結でありましたが、SSSクラッチを採用することによりST側とGT側を独立して起動できる利点があります。これは設計者にもエンドユーザー様も求めることで あります。

現在では一体結合型の一軸型CCGTは融通性に欠け起動に時間がかかるため、ほとんどの現場では考慮されなくなりました。多軸型も大きすぎる事とGTのサイズの大きさの変化で扱いずらくなっています。

SSSクラッチの付いた複合の一軸型CCGTは現場に、本来の余剰性、利便性の増加、簡便な保守性、運用の融通性をもたらします。特に日間起動停止(DSS)の場所や将来的に増加するであろう再生可能エネルギーであるソーラー発電などは2xDSS以上も考えられます。

主な特徴:

・素早い起動・・GTの起動時間はGT自体か排熱回収ボイラ(HRSG)のみの制限です。

・シャットダウンの改善・・STはGTが冷却運転をスタートする前に停止できます。STは熱い状態で停止できる為、素早く再起動できます。

・気化漏れの軽減・・起動、停止時間の改善で気化漏れの軽減。 起動時の気化漏れはフル稼働時より大きなものです。

・保守性の向上・・STがターニング回転中でもGTの点検が可能です。点検時間の短縮で有用性が向上します。

ターボ機器設計者や発電所供給者にとって:

・融通性と標準化

オーナー、オペレーターにとって:

・信頼性向上とコストの削減

多くの一軸型CCGTは電気の発電のみですが同じ機器で次の事が 可能です。

・コジェネレーションまたは電気・熱複合供給(CHP)として蒸気を必要とする所に使うことが可能です。CHPを参照。

・有効電力を生産していないときはグリッドサポート。多くの地域で燃焼タービンは再生可能エネルギーや通常のピーカーの様に貯蔵エネルギーが十分でないときのみ運転されています。SSSクラッチを追加することにより有効電力が必要ないときにタービンを離脱させ発電機をスピンさせ、同期させ、無効電力を追加させ、グリッドを安全に慣性させる事ができます。同期発電機の項を参照。